22日の土曜日、移動支援の仕事で
利用者のAちゃんと、24時間テレビの大阪会場へ行ってきました。
私はTVはほとんど見ないので(うち、TV無いですし)
今までもほとんど24時間テレビを観たことないですけど・・・(笑)
ご存知の通り、24時間テレビは
「愛は地球を救う」をスローガンに
「テレビの持つメディアとしての特性を最大限に活用し、
高齢者や障害者、さらには途上国の福祉の実情を視聴者に知らせるとともに、
広く募金を集め、思いやりのあふれた世の中を作るために活用する」(引用)
というものだそうです。
もう今年で38年目。そうか・・・そんなになるんですね。
とはいえ、Aちゃんにとっては、
そんな番組の意義などは別に関係なく
募金をして、うちわとステッカーをもらい
ステッカーに記入してボードに貼ったり
イベントのショーを見たり
出店しているお店の美味しいものを食べ
謎解きのゲームをして(謎を解いてるのは私ですが)景品をもらって
楽しく過ごすことができて、大満足でした。
番組では今年も障害者の方が、目的を持ってやり遂げる!
という感じのものが放送されていましたね。
それはそれで感動ものですが・・・
実は去年、私の担当している方が(前述のAちゃんとは別の人)
ひょっとしたら24時間テレビに出るかも?ということがありました。
(結局その企画はポシャったので、実現しませんでしたが・・・)
その時に彼女が言ったこと
「私のような障害者はわかりやすいから」
そう、車椅子で、意思疎通ができる場合は「わかりやすい」
多分、番組としてはそうなるんだろうなと思います。
例えば、思わぬ事故などで身体障害になった方が、
その苦難を乗り越え、何かを成し遂げ、自分の思いを伝える・・・・
わかりやすいです。
でも、身体障害だけが障害を持つ人ではありません。
例えば、私が世話人をするグループホームの場合
知的障害や精神障害の人が殆どです。
黙って立っていれば、どこが障害なのかわからない人も多いです。
基本的には、身の回りのことはある程度自分ででき
共同生活が送れる方がホームに入所しています。
しかし、意思疎通が完全にできる訳ではない人もいます。
決められたことはきちんと守り
こちらの言うことには「はい」と答えるけれど
何を考えているのか、よくわからないこともありますし、
自分の思っていることを、伝えられない人もいます。
自分の思いを、言葉で伝えられない人は
別の行動で昇華しようとします。
それは人それぞれですが、
たとえばある人は、ぐるぐる回ってダンス(のようなもの)を踊ってたりします。
私たちは慣れているので、そういうことがあると
「何かイライラすることでもあったのかな?」と思い
原因を探ってみたり、その後の行動を注意してみたり、
気持ちが落ち着くように声かけなどする訳ですが、
知らない人が見たら、「近寄りがたい変なおっさん」です。
人によっては「怖い」と感じる人もいるでしょう。
それはあたりまえの感情だと思います。
だって、その人のことを知らないんですから・・・
私は、本当に申し訳ないくらい
深く考えずに、障害者福祉に関わるようになりました。
もちろん最初は、私にできるのか?と思いました。
きちんと勉強した訳でもないし、
自分に近い中に、障害者の方もいませんでしたから。
でも、今の仕事を始めて、障害者の方たちと関わるようになって
日々思うことは・・・・
「ああ、同じだな」という共感。
一部で、
障害のある人はその代わり(?)心が純粋
なんて意見も目にしますが・・・・
非難を覚悟で言えば・・・・
そんな事はありません。
もちろん、純粋だったり、無邪気だったり、素直だったり
そんな方も沢山いますが
同時に、
怒ったり、妬んだり、すねたり、ずるがしこかったり・・・
それは障害があるなしに関わらず、同じなんですよね。
ちょっと拘りがきつかったり、人の意見を聞き入れなかったり
そんな事も同じなんですよね。
まあ障害も様々ですから、一概にはいえませんが
重度障害の方でも、伝えるすべがなかなか難しいだけで
ゆっくりじっくり聞いていくと、様々なことを考えてらして
その悩みは、私なんかより深いものも多く
結局、根っこは同じなんだなぁと感じます。
ホームの人たちと日々、関わっていて
「かなんなー」「難儀やなー」と思う事もありますが、
知っていくほどに、「可愛い」と思えるし「いとしい」とも思える。
それが「愛」なのか?といえば、そうなのかもしれない。
「愛は地球を救う」の「愛」は、まず「知る」ことなんだろうな。
そういう点から、まず「知って」もらうために
あのような内容なのかもしれません。
インパクトのある映像で訴え、募金を募るのはかまいません。
そういった類の募金で、うちの会社も
福祉車両を貰えたりして、すごくありがたいです。(^^;)
ただ、そんなわかりやすいことだけではないということを
もう少し掘り下げてみてほしいかな?と思います。
やはり、まだまだ偏見の目で見られているな・・・・というのは
時々感じる訳で、、、、
高齢者福祉に関しても、きれいごとだけではありません。
実際はもっとどろどろしている事もあるし、
直面している人たちには、切実な問題であるし・・・・
インパクトが強くて、共感を得やすい映像で訴えることは否定しませんが、
あまりにきれいごとすぎるのはちょっとねぇ・・・
24時間あるのだから、
少しディープな部分にも目を向けて欲しいな・・・と
私の勝手なお願いです。